まだなるくんのことを、ちょっと扱いづらい気分屋さんぐらいに思っていた、洗脳状態にあった頃。
生活も安定しているし、新しく買った家は大きくてきれい。
裏庭は小さな湖に面していて、鷺や鶴がやってくる。
ゆくゆくは、家庭内別居で老後をここで過ごすのもいいなあ。
と思っていました。
そして、なるくんがわたしにガスライティングをしていたことに気づいて、「なんてこったい!」と驚いた後さえも、
なんとか共存できる方法はないだろうか。
この家には、好きなものが多すぎる。
この人格障害は治らないんだろうか。
そう、あがいていました。
先日、おねえとはなしていたとき、
「わたし、ママは絶対離婚しないと思っていたから、自分がこの家から離れていかないといけないと思っていた。」
と言われました。
危ない!
もう少しで娘を失うところだった。
さて、いろいろとあがいていたころ、まずは自己愛性人格障害について調べまくりました。
その頃には、娘たちとなるくんの対立がどんどん深まり、毎日のように怒鳴りあいの喧嘩が起こっていました。
コロナ禍でなるくんの会社は、オフィススペースを解約して、完全リモート体制になりました。
ずーっと家にいるから、喧嘩が起こる確率が高い。
さらに、わたしは出社しているので、わたしの目の届かないところでしばしば諍いがあったようです。
そして、わたしと娘たちが仲良くおしゃべりすることも、嫌がるようになりました。
一緒に写真を撮っていたり、カラオケをしていたりすると、一気に機嫌が悪くなります。
ナルシストと共存する方法として、ナルシストに反応しなければ、ターゲットになり得ないというものがあります。なぜなら、ナルシストは相手を怒らせたり、感情的にさせて相手のコントロールを失わせて、一気に攻撃してくるのです。
たしかに、同じ部屋にいないようにする、なにか言われても、「Okay, if you say so」と無反応でいることで、なるくんの攻撃するチャンスを封じることができたのです。
そして、なるくんがいるときには、娘たちとも互いに素っ気なく過ごすことにしようと話し合って、やってみました。
そうすると、穏やかな日常になってきたのです。
でもね、それって、本当に寂しい。
なるくんが出張なんかになったら、思春期中のりんりんまで、リビングにやってきて3人でおしゃべりをしてやっと家族らしい時間が持てたのです。
本当にそれって、共存と言えるんだろうか。
娘たちが独り立ちしたら、もう戻ってきてくれなくなるんじゃないだろうか。
ずっと、なるくんの顔色をうかがいながら生活することに、意味はあるのだろうか。
小さい家でも、母娘3人のほうが楽しい生活を送れるのじゃないだろうか。
そうして、離婚を視野に入れて行動を変えていくようになるのです。
素敵な家よりも、お気に入りの庭よりも、心穏やかに過ごせる日常が大事。
子どもはいつか巣立っていくもの、それまでの時間を大切にして、いつでも戻ってこられる場所でいたいと思ったのです。
この共存する方法は、無駄じゃない。
離婚準備を進める間、十分に役立ってくれました。
寂しすぎて、娘たちと関わらないというのはやめてしまいましたけどね。
それに、なるくんにしても、わたしたちがそっけない態度でいることで、離婚を受け入れる準備期間になったのではないかと思うのです。
この離婚を受け入れる準備期間のあいだ、なるくんは、「ナルシストはみいだ」と騒いでみたり、「お前たちが俺にガスライティングをしている!」と言いがかりをつけたり、これはこれで大変でした。
これをプロジェクション(投影)と言うそうです。本当は自分の言動なのに、相手がそれをやっているという言いがかりです。この件についても、また次の機会に書きます。
「次の機会」が多いな。そろそろこの伏線の回収をしていかないといけないですね。