以前のブログで、
別居時にお皿や家具を持っていくときに大いに揉めました。
と書いたように、その時のエピソードを紹介します。
別居を決意して、ほぼほぼ2週間後には新居の契約を終え、その日から家具も何もないところから生活を始めました。
とはいえ、インターネットの契約もまだだったため、2、3日ほどは元の家の自分の書斎に出勤して、リモートワークをしていました。
その行き来に、必要な生活用品を持ち出していたのです。
食器、調理道具、ゴミ箱などなどです。
もともと、わたしが人を招待することが好きだったので、食器は、12人分のセットがあったり、部屋が多いのでゴミ箱も各所に配置していたりしていたため、そこから半分(ゴミ箱はそんなにいらないけど)持ってきても、なんの支障もないはずなのです。
キッチンの戸棚から、日本の調味料や各種揃えた粉ものを取り出していたところ。
なるくん「おまえは、全部持っていくのか。俺が生活できないだろう!!」
とご立腹でしたが、
あなた、料理しない上に、日本食の調味料も使わないじゃん。
昆布、みりん、乾燥ごぼう。。。
という反論は、ぐっと飲み込み
Okay
とだけ言って、詰め込んでいきました。
そこに、8人分の食器セットを出しておいていたのですが、それをみて、
なるくん「食器も全部持っていくのか!?」
本来は4人分で1セットの食器が、3セットだったのです。
だから、一人のなるくんは1セット、3人のわたしたちは2セットのつもりだったのです。
泣く泣く、1セットを2つに分けて6人分ずつにして持ってきました。
ゴミ箱を運んでいたときも、同じです。
まるで、わたしが強盗か盗人かとでもいうように、噛み付いてきます。
もうそれだけで、HPが削られていきます。
とにかく、わたししか使っていなかったものを淡々と数日かけて運び出しました。
娘たちと3人で、ときには娘たちの友達も参加して運び出しました。
このとき、うまく利用できたのが、娘からの「お願い」戦法です。
かつては親権と呼ばれたもの、イリノイ州ではParenting Timeと呼ばれるものがあります。ようは、未成年がどれだけの時間、どの親と過ごすのかを取り決めるわけです。
例えば、50/50のParenting Timeだと、週の半分を母と暮らし、残りの週の半分を父と暮らすことになります。この場合、養育費は相殺されて、お互いにありません。
ただ、うちの未成年のりんりんは、別居が先になった理由からもわかるように、父親との生活を拒否していました。
「週に1度食事に行くのはいいけど、同じ屋根の下に泊まりたくない。」
りんりんのこの希望ははっきりしていたし、なるくんもそれを理解していました。
つまり、わたしが100%のParenting Timeをもち、彼は100%わたしに養育費を支払う必要があるのです。
弁護士も、ここで父親のParenting Timeを裁判所が認めたとしても、子どもに対する強制力はないので、子どもが行きたくないと言ったらそれまでですよと言っていました。
少しでも、子どもたちの心象を回復させたいなるくんは子どもたちに「お願い」をされると、文句を言いつつも、「持ってけ泥棒!」と許してくれる比率が高かったのです。
うちには、2台の掃除機と、2台の掃除機ロボットがあったのです。
そのうちの1台の掃除機(カーペット用)が欲しかったのですが、それがなるくんのお気に入り。
それを「お願い」でGETできたのは、大きかったですね。
ちなみに、なるくんは、みいに全部持っていかれたと、掃除機1台と、掃除機ロボットをもう1台購入していましたね。
あれ、計算あわなくない?
増えてますよ。
一事が万事、こんな具合ではありましたが、日用品・家電はなんとかなりました。
問題は、家具です。
子どもたちの部屋にあるもの、わたしの書斎にあるものは、好きに持ち出せるのは当然として。
共有スペースにあるソファーセットやダイニングテーブル、棚は揉めました。
結論から言えば、共有品で持ち出せた家具は棚1つとコーヒーテーブル1つ。
ええ、あの何部屋もある豪邸から、家具2つだけです。
ソファーセットなんて、全部で3セットあったのに、部屋の雰囲気が壊れるからと言う理由で、1つとしてわたしませんでした。
そのやり取りをみていた引越屋のお兄ちゃんが、
「Just take it!」(許可とらないで、持って行っちゃえば?)
なんて言っていましたが、揉め事はできれば小さく。
あとからちゃんと、その分現金でもらおうと諦めました。
更に驚いたのが、わたしのゲストルームにおいてあった、ベッドになるカウチを運んでいるとき、
なるくん「あれは、俺の両親がずっと使っていた家具を俺が実家から持ってきたやつじゃないか」
はい??
みい「あれは、おねえを妊娠したときに、寝たまま授乳できるようにと、わたしの両親が買ってくれたものです。ちなみに、あなたの実家のどの部屋においていたのかしら。」
言うに事欠いて、そんなバレバレの嘘をつくのか?
友人が、「男なんて、最初は懐の大きいとこ見せようと、口では何でもいうくせに、実際物を運ぶときや、お金の数字見た途端にころっと変わるのよ!」と言っていました。
なるくんは懐の大きいパフォーマンスさえもなかったです。
ちなみに、うちの両親がくれたカウチは、わたしのベッドとして使っています。
ちゃんとしたベッドで寝られるようになるのは、いつのことだろうか。